本日ニ時限目はアイネ・クライネ・ナハトムジークより第ニ楽章以降を順にレクチャー致しました。

先ず第ニ楽章ですが、拍子がアラ・ブレーヴェ(2分の2拍子)ですので、「p」でも「f」でも、基本的な拍節として4分音符2つおきに強拍としての重さを感じて弾くことを忘れないようにしましょう。
この楽章では中間部のハ短調の箇所における、8分音符に付けられた装飾音のターン(5連符)を巧みに弾きこなすことが最大のポイントになるかと思います。
レッスン時に念を押しておきましたが、この箇所を克服するために、先ずはテンポを思い切って遅くして、ゆっくりと、しっかりと、5連符の音を確実に発音させる練習を怠らないようにしましょう。
そのために、一時限目に敢えて、左手の指練習の楽譜を活用することを推奨した次第です。
第三楽章は特に大きな問題はないと思われますので、スルーして第四楽章に移りました。
この楽章も第ニ楽章同様、アラ・ブレーヴェの拍子記号が記されています。
基本的に2分音符を一拍とした、一小節が2拍の拍節になりますので、第一拍目の音以外はかなり軽めなテイストになります。
(但し、音形によっては第一拍目が強拍にならず、軽く弾く箇所もあります。)
そのリズムに乗って弾く8分音符の刻みですが、モーツァルトの場合はその刻みの音形を弾く際、弓が心持ち躍動する弾き方をする必要があります。
弓が弦から離れずに弾んでいる…というような感触です。
これはフィンガー・ボウによる「スピッカート奏法」に近い弾き方ですが、厳密にはそこにハンド・ボウの要素も加わります。
何れにせよ「ベタ弾き」ではないということです。
この奏法を習得するには、その感触を掴むまで練習するしかないということになりますが…
可能な範囲で検討されてみて下さい。