ベルリオーズの幻想交響曲より、第5楽章のチェロパートの要所の弾き方についてレッスンしました。
最初は4分の4拍子のラルゲットで、4分音符=63のゆっくりしたテンポが指定されています。このテンポにて、一拍を6分割した6連符を正確に弾くのがポイントになるかと思います。
冒頭部の上行する音形では6つ目が16分休符になっていますが、この休符で時間を取りすぎないように、6連符の刻みをしっかりと意識して弾きましょう。
また、この音形はアップBowで弾き始めて、次の4分音符をダウンBowで弾きます。
逆の弓順で弾かないように気をつけましょう。
拍子が8分の6拍子になる所からこの楽章の最後まで、速い2拍子の音楽が続きます。
2分の2拍子に変わるアレグロ・アッサイでは少しテンポが上がります。
このパッセージでは8分音符に付けられた臨時記号(♭、♯)を間違えないように、弾き易い指使いを検討してみて下さい。
練習番号[63]のアレグロから8分の6拍子に戻り、テンポが少し下がります。
この後のパッセージはポジション移動が多くて忙しくなりますが、どのポジションでどの指で弾くのかをよく把握しておきましょう。
練習番号[65]の直前で一小節だけ2分の2拍子になっていますが、五線の上にカッコで記されているとおり、リステッソ・テンポなので、同じテンポの2拍子は変わりません。
その直後、長めのスラーが付けられた付点2分音符のパッセージでは何処かで弓を返さないと弓が足りなくなりそうなので、提案としてのボウイング記号を書いておきました。
トップ奏者が書いたものと違っていましたら直しておいて下さい。
練習番号[68]からのタイで繋がった音符は「f」から直ぐに「p」に落とすように書かれていますので、毎回ダウンBowで弾き、付点4分音符の「p」の方では殆ど弓を使わないような弾き方が良いかと思います。
練習番号[70]の2小節後に[Poco meno mosso]と記されていますので、ここからは少し重めの2拍子に切り替えて、しっかりと弾くようにしましょう。
ここで時間切れになってしまいましたので、16ページ以降は次回レッスンに回します。