前回のレッスンにてドッツァウアーのエチュード3番を最初に弾いて頂きましたが、基本的な運弓ラインがかなりズレていましたので、本日は右手のボウイングに関することのレクチャーから始めました。
先ずは右手の中指の第一関節の内側と親指の先、この2本の指で弓を所定の位置にてしっかりと挟み込むことから始めます。
その次に、人差し指の第一関節の内側を弓に当てます。
右手に関しましては、これが弓を保持する第一段階になります。
(本日はバイオリンの右手の基本について説明した本の一部のコピーをお渡ししましたが、チェロという楽器はそもそもバイオリン属であるため、右手の基礎に関してもこの本で説明していることが基本的に適用されます。)
手始めに4本の各弦にて、ロングトーンを試みました。
弦に当たる弓の位置が理想より指板寄りになっているのと、弦を擦る弓の位置が弓元と弓先でかなりズレる傾向が見受けられましたので、出来る範囲で弓を極力駒に近づけること、及び弓と弦が接する位置を同じ位置に保つことを念を押してレクチャー致しました。
ポイントは、いかなる場合でも弦に対する弓の角度を90度に保つことです。
特にA線で弓先に行く際は、右手を右前方に突き出すと共に肘の動きが一瞬逆方向になることを実演にてレクチャー致しました。
残りの時間、ドッツァウアーの113の練習曲より3番をレッスンしました。第一ポジションにて中指、薬指、小指を同時に半音上に上げる左手の広い形の時に、親指を率先して中指の対面に持って行く操作が出来ていないようです。
この左手の基本の操作が即座に出来なければ小指の#音等で正しい音程が取れませんので、注意しましょう。