一時限目に引き続き、セバスチャン・リーのメロディック・エチュードより1番をレッスンしました。
冒頭からひと通り弾いて頂きました。
初めての曲につき、所々止めて確認しながらレッスンを進めさせて頂きました。
先ず、冒頭や右ページ二段目の音形の箇所では最初に押さえた2指は離さずに、次に同じ音が来るまで押さえておきましょう。
これはドッツァウアーのエチュードによく記されている「鍵カッコ」の応用になります。
ポジション移動をする際、移動先での音程を定めるのがやや困難のようでしたが、その目安として、音程が合っていれば開放弦が共鳴して余韻が延びる…ということを説明しておきました。 この余韻が一番長く延びるところが正確な音程ということになります。
この「余韻」の感覚を検討されてみて下さい。
開放弦の長い音を弾く際、隣の弦のオクターブ上の音を押さえてヴィブラートをかける奏法を新しく伝授しておきました。
この曲では二か所、その奏法が適用されます。
楽譜を見ながら曲に取り組んでいると右手先が強張ってしまう傾向が見受けられるようですが、曲を弾いているうちに右手が強張ってくるのを感じましたら、右手の余分な力を抜く…ということにも注意してみて下さい。 大抵の場合、薬指と小指に余計な力が入っていることが多いようです。
これを克服する手段として、右手の親指と中指を基盤に人差し指、中指、親指、先ずはこの3本の指で弓をしっかり持つことを意識してみて下さい。 それが定着すれば、必然的に薬指と小指の余計な力は抜けます。
弓を保持する右手の機能性というのは殊のほか重要なポイントになりますので、時間をかけて取り組んで参りましょう。
次回レッスンに向けまして、ドッツァウアーのエチュード10番以降も可能な範囲で見ておいて下さい。