二時限目は前回に引き続き、チャイコフスキーの交響曲第1番より第三楽章の要所からポイントを取り出してレッスンを進めました。
この楽章は8分の3拍子で書かれた軽やかな楽章で、2小節を一弓で弾くような箇所が目立ちます。
スラー記号をどこまで繋げてどこで弓を返すかなど、各セクションのトップ奏者の判断をよく確認しておきましょう。(これは全ての楽章において同様です。)
この第三楽章の中間部に第二楽章と同様、チェロを始めたばかりの人にとっては難関となる、チェロ特有のハ音記号(テノール記号)によるハイ・ポジションが出てきます。
この音部記号は時間をかけて慣れていくしか克服方は無いかと思います。
速いテンポの楽章につき、楽譜を読むのが追いつかないようであれば、その部分のメロディを聴いて覚えてしまうのが手っ取り早い手段かと思います。
残りの時間、この楽章の最後に出てくる3本、4本の重音の弾き方についてレクチャー致しました。
重音を奏する際は基本として下の2本と上の2本に分けて弾くのが基本ということを伝授しましたが、これはあくまでも基本の弾き方で、曲によっては3本の弦を同時に弾くという奏法もあります。
その弾き方について、手短かにレクチャーしておきました。
この第3楽章は急速な楽章につき、この弾き方が適用されます。
4本の弦を同時に弾くのは楽器の構造上不可能ですが、下の3本と上の3本を一弓で瞬時に発音させることで、4本を同時に弾いたように聴こえます。
また次回以降、検討して参りましょう。