本日一時限目は基礎練習と音階練習から開始しました。先ず始めにC線の開放弦にて、全弓を使ったロングトーンを行なって頂きました。
弦に対する弓の角度を90度に保つという基本が弓の先まで保てており、好感が持てます。
次にG線にて、同じくロングトーンを行なって頂きました。
こちらの弦でも弓先まで90度を保っているのが確認出来ました。
ロングトーンの練習という意味では殆ど問題が無いように思います。
ただ一つ、弦に当たっている弓の位置(擦弦ポイント)が若干指板寄りに見えましたので、弓を弦に当てる際は積極的に駒の方に近づけるように心がけることを指摘しておきました。
本日は参考までに、弓の当たる位置を指板に寄せた時と駒に近づけた時での、弦の振幅の幅を実演にて示しておきました。
弓を駒に近づけると、弦の振幅が大幅に大きくなることが確認出来たと思います。
この弦の振幅幅=音量に直結しますので、特に強い音を出す際は可能な範囲で弓を駒に近づけることを意識してみて下さい。
続いて音階の練習に移りました。
前回お渡ししました音階練習譜より、C-durからD-mollのページをトライして頂きました。
弾いて頂きましたところ、左手の基本の形と広い形が交互に出てくる箇所において親指が正しく作動していませんでしたので、左手の親指は常に中指と同時進行する…という基本について念を押しておきました。
この基本を踏まえて、お時間がありましたら次のB♭-durから C-mollのページをトライしてみて下さい。
一時限の最後に、左手の親指を指板の上に乗せるハイ・ポジションの準備としての、左手の指の練習譜を本日お渡ししておきました。
第2ポジションから第9ポジションまでを使用する練習譜です。
A線上にてポジションを順次上げていく際、どの段階で親指を指板上に乗せるのかを手書きで記してあります。
レッスン時の説明でお分かり頂けたと思いますが、基本として第8ポジションに達した段階で初めて親指を指板に乗せます。
その親指の位置は、チューニングの際に薬指を軽く触れてオクターブ上の倍音を出す時のA音、D音の位置(上の2本の弦)になります。
現段階でこの第8ポジションを扱うのは少々早過ぎる感がありますが、チャイコフスキーの交響曲1番でも、エルガーの威風堂々でも、この第8ポジションを使う箇所が出てきますので、ハイ・ポジションの覚えやすい場所として手始めに伝授しておきました。