本日2時限目はブレヴァールのソナタハ長調をメインにレッスンを行いました。
この曲をレッスンするにあたり、まず記されている記号等が版によって違っていることを前回指摘致しました。
前回のレッスン終了後に私も楽譜を見直してみたところ、スラーや弓順などを変えたほうが良さそうな箇所がありましたので、手書きにて数か所ほど訂正致しました。 当面はこの訂正済のスラー、弓順にてトライされてみて下さい。
この[Allegro]の楽章では8分音符にスタッカート記号[・]とスラーの両方が付けられている箇所(V.Vの弓順を記した箇所)が何か所かありますが、同じ記号でも音型によって弾き方が微妙に異なるということを手短にレクチャーしておきました。 その記号が記された2つの8分音符が順次進行している場合はやや長めに、跳躍進行している場合は幾分短めに弾くことで、その音型のキャラクターがより明瞭になります。
2ページ目の上から3段目にriten.(リテヌート=直ぐに遅く)の記号が記されていますが、本日は普通のrit.(リタルダンド=だんだん遅く)で処理する方法でレッスン致しました。 本来のリテヌートで処理した方が良い可能性もありますので、次回レッスンにて再検討致したいと思います。
弦を一本飛ばして跳躍する8分音符のパッセージがまだ困難のようでしたので、その練習法として弓の元の方を使って右手の指の操作で移弦する技術を伝授致しました。 これが出来れば移弦の操作がかなり楽になりますので、トライされてみて下さい。
その他、本日はヴィブラートのかけ方をレクチャーしておきました。
左腕の肘を「軸」として、親指を「支点」とした、「腕」の回転、反復運動。
これが、私の考えるヴィブラートの定義になります。
これに加え、中指と人差し指でヴィブラートをかける際は親指を半音分ほど低い方にずらす操作、「引き代をとる」という技術について実演を交えてレクチャー致しました。 この操作を行うことにより、左腕の肘の位置がそれに応じて変化することがお分かり頂けたかと思います。
但し、この操作を行うと左手の親指の位置が安定しづらくなる故、当面はヴィブラートをかけずに基本の形、指の操作を習慣づけることを優先として取り組んで参りたいと思います。