本日は基本項目のリトライとしまして、全弓を使ったロングトーンから開始しました。
C線から始めましたが、弓を弦に乗せる時点で弦に対する弓の角度が大幅に斜めになっていましたので、その修正を行いました。
弦に接する弓の角度は如何なる場合でも90度に保つのが基本になります。
バイオリンやチェロ等の弦楽器は駒に向かって心持ち拡がるように弦が張られているため、90度を保つためには特にC線とA線では弓の方向が顕著に違ってきます。
ご理解はされているようですが、まだ始めて3ヶ月程度の故、その方向の感覚に馴染んでいないように思われました。
この基本は右手にとってかなり重要な項目になりますので、時間をかけてクリヤーして行きたいと思います。
続いて左手の指の拡張練習の楽譜をリトライして頂きました。
小指の音程がやや低めになっていましたので、曲がっている指先の形を修正しました。
1指-2指間の拡張の方は人差し指が伸ばし切れていないようでしたが、拡張したときの人差し指は指の縁で弦を押さえる形になることを再度助言しておきました。
基本項目につきましてはまた次回、リトライ致しましょう。
残りの時間はウィリアム・テルの要所の弾き方についてレッスンしました。
前回トライしたピッツィカートで弾くパッセージはここ1週間で格段に良くなっているように思いました。
本日は弱音の「pp」で弾くトレモロのパッセージの弾き方を質問されてきましたが、弱い音で弾くパッセージでは弓の先の方を使い、音が強くなるに従って段々と弓元の方に(加えて駒の方に)、弓の圧力を増やしながら持って行きます。
最強音の「ff」のパッセージで充分な音量を保つためには弓元を使い、弦に接する弓の位置は駒に近い方を保つ必要があります。
この辺も次回、リトライ致しましょう。
時間が少し余りましたので、フィンランディアの中間部のポジション移動などについて手短にレクチャー致しました。